2018年
8月
30日
木
2015年
1月
13日
火
クリスマスの荘厳な雰囲気が好きですが、それを過ぎると途端に街には春の花が並び始めます。
秋が終わって間もなくの時期、これからが冬本番なのに、新春。
季節感と暦があっていない気がするんだよな・・・。
今から100年以上も前、明治5年のこと。
それまでの暦からグレゴリオ暦に改暦されました。
その時にどんなことが起こったのかというと、明治5年の12月2日の翌日が突然明治6年の1月1日になってしまったんだそう。
当時の人はどれだけ困惑したことでしょう。
今の世の中だとしたら、楽しみにしていたクリスマスがなくなって急にお正月が来てしまうような感じでしょうか。
旧暦のお正月は二十四節気の雨水(2月19日頃)直前の朔日(新月)で、グレゴリオ暦でいうと1月21日頃から2月20日までを毎年移動するのだそうです。
今年の旧正月を調べてみると2月19日。去年は1月31日でした。
そのくらいの時期であれば、春はもうすぐ。新春と言ってもそう違和感はありませんね。
旧暦での季節感をそのままグレゴリオ暦に当てはめて、その季節感で世の中が動いている。
グレゴリオ暦の利便性は否めないけれど、旧暦の季節感をそのまま持ってくるのはちょっと不自然に感じます。
お正月に生けた南天を、葉っぱを除いて実だけにして活けなおしました。
クリスマスやお正月が終わると、赤い実はなんとなく季節外れのような気にもなるけれど、体の感覚そのままで自然を受け止めれば、目の前にごく普通にある植物をもっとナチュラルに、もっと愛おしく思えるのかもしれませんね。
南天の葉とクジャクヒバはグリーンだけで活けました。
グリーンと赤で組み合わせるとクリスマスだけれど、別々に活けるとフレッシュ。
2015年
1月
01日
木
12月29日、横浜にある寺家ふるさと村の近くを車で通りがかった時、野菜の直売所があるのを見つけ、立ち寄ってみました。
近くで採れた野菜、手作りのこんにゃくなど暮れや正月に使いそうな食材を買い求め、帰ろうと車に乗りかけた時、お店のお母さんらしき人が私に向かって会釈をしました。
きっと、買い物をしてくれてありがとうと言っているのだろうと私も笑顔を返して車に乗りました。
その数十秒後、お母さんは立派な蝋梅と大きな万両、赤目柳の枝を持って現れ、なんとそれをプレゼントしてくれたのです。嬉しい!!
きっと、広々とした農家の庭にごく当たり前に生えている植物たちなのでしょう。生命力にあふれたその姿を見るだけで、こちらも自然と元気が出てくるようです。
いつの頃からか花屋で売っている、日本のあちこちから、あるいは世界のあちこちから届いた植物達に、前ほど心を動かされなくなってきました。もちろん、色も形も美しくて、店先に行けば素敵だなぁと思うのですが・・・。
少し虫食いがあっても、葉っぱに泥がついていたり、日に焼けてしまった部分があったとしも、地球から自身の力でエネルギーを吸い上げた植物の逞しさに惚れ惚れしてしまう。人の思惑とは無関係に植物自身が美しさを放っているように思います。
今、庭には主役になるような花がないので、花屋で少し大ぶりな花を買って生けてみようか…とも思いました。でも思い直して、いただいた植物と庭の葉っぱだけで生けることにしました。
庭で植物を育て、乾燥させてリース作りをしています。
でも狭い庭、材料のすべてを育てられるはずもないので、外で注文したドライフラワーも使います。
今年もたとえ僅かでも、庭で育てた人の手に収まらない自然の息吹をリースにこめて、お届けできたらと思っています。
2015年も、どうぞよろしくお願い致します。
2014年
8月
06日
水
昨年、長年笹林だった場所を開墾して作った猫の額ほどの庭。
ドライフラワーになりそうな植物を試しながら育てています。
今年初挑戦するものもいろいろあって、
クリスマスに使えそうな和棉、赤唐辛子は種から、
黄花コスモス、ルドべキアは最近苗を植えました。
上の淡黄の花は和棉の花です。
ネットで調べると、和棉は日本で昔から栽培されていた棉で
この国の気候風土に合っていて育てやすいと書いてあります。
木へんの「棉」というのはあまりなじみがありません。
こちらも調べてみると「棉」は植物としての状態のワタを指し、
収穫した種つきの状態までをこの字で表記するのだそうです。
種を取って繊維の状態にするとお馴染みの文字「綿」になるとのことでした。
和棉の花、開花した花を見てうっとりしてしまいました。
清楚な淡い黄色の奥には濃厚な赤紫。とってもエレガントです。
日本の綿というと綿入れやかいまきを想像してしまうのですが、
ちょっとイメージが違うなと思ってしまいました。
この美しい花は残念かな、一日花で、夕方になるとしぼんでしまいます。
この花はミソハギ。
以前山形を旅行したときに、最上川舟下りをしたことがあります。
その時に川べりに今まで見たことのない背の高いピンク色の花が咲いていて、とても印象的でした。
旅行帰り、宿の近くに山形の青大豆で作ったお豆腐がとても美味しいお店があったので立ち寄ったら、
そこの庭にも同じピンク色の花が咲いていました。
お店のおじいちゃんに花の名前を聞くと「おぼんばなっていうんだよ。」と教えてくれて。
「お盆の時期に咲くからね。」と。
暑い時期、多くの植物は陽射しで葉が焼けたりしんなりとしてしまいがちなのに、
お盆花は強い日差しの中、生き生きと太陽に向かっている姿が頼もしく、また美しくもありました。
お盆花は「ミソハギ」という名前だということを家に戻ってからネットの情報で知りました。
旧暦のお盆の時に、この枝を水に浸して仏前の供物に禊(みそぎ)をしたそうです。
禊に使った萩に似ている植物だから「ミソハギ」と呼ばれるようになったとのことです。
最上川の川辺で見たミソハギはとっても背が高かったけれど、うちのはそんなに大きくなりません。
多分品種の問題なのかもしれません。
ミソハギの葉っぱはよく乾燥して、リースのベースに使うのにとても役に立っています。
今年は花も乾燥させてみます。
2014年
5月
21日
水
暑くもなく、寒くもないこの時期。
空に太陽が見えると、つい散歩に出掛けたくなります。
溢れる光の中、我家にはない花たちを眺めて歩くのが楽しい季節だなと思います。
これはご近所の外壁一面に誘引された白薔薇。
あまりに素敵なので思わず立ち止まり、しばし眺めてしまいました。
2014年
4月
13日
日
毎春、葉っぱはあるのに花をつけなかった裏庭の踊子草。
2月に、ストロビランテスが雪の重みで折れて日当たりがよくなったおかげか
はたまた昨年、酸化して使えなくなった糠を土に撒いたせいか、
今年はたくさん黄色の花をつけています。
折れてしまったストロビランテスには申し訳ないけど、ちょっと嬉しい春です。
3月20日の投稿でご紹介した、ホトケノザはこの踊子草と同じ仲間です。
<お知らせ>
ただいま、鎌倉小町の古民家ティールームGarage Blue Bell にて、草花リースを販売中です。
Garage Blue Bell のエントランスにも、毎年この踊子草がたくさん咲くんですよ。
2014年
3月
20日
木
この間摘んだ草の中で、左端にあったこの雑草。
調べてみると、ホトケノザでした。
ホトケノザというと、春の七草の?!と思われる方も多いでしょう。
私も、一瞬あれ?!と思いました。
一月初旬に八百屋さんで売っている「春の七草セット」の中にはこんな葉っぱなかったぞ?!
春の七草のホトケノザは「コオニタビラコ(子鬼田平子)」というキク科の植物、
そして写真のホトケノザはシソ科の植物です。
コオニタビラコはロゼット状の葉っぱの様子からホトケノザと呼ばれたらしいのですが、
現在ではシソ科のほうにその名前が与えられ、標準和名となっているということでした。
名前の由来は、その言葉通り仏像が座る蓮華座(ハスの花をかたどった台座)に似ているから。
私の個人的な印象では、やはりシソ科のほうがより蓮華座の雰囲気に近いかなと思います。
上の写真では、蓮華座らしい感じがうまく撮れていないので、こちらのリンクをご覧になってみてください。
さて、このホトケノザですが学名を Lamium amplexicaule といいます。
これを見た時、なるほどと思いました。
ラミウムの園芸種は実はうちの裏庭に植わっていて、花の咲く様子はホトケノザにとてもよく似ています。
日当たりがよくないためか、ここ数年花をつけていないのですが、鎌倉のティールーム「Garage Blue Bell」では毎年春になると、玄関先に一面、黄色のラミウムが咲くので楽しみにしています。
2014年
3月
15日
土
20年近く住んでいる我が家の庭の一部は笹で覆われていて、今まで手付かずのままでした。
去年の夏、わさわさの笹を少しづつ切り開き、数週間かけて明るい庭に変貌しました。
とはいえ、根っこは頑丈なのでそのまま。
ところどころタイルを敷き、新しく生えてきた葉はその都度カットするなどして対応しています。
開墾して初めての春である今年、明るくなった庭のところどころに元気よく雑草が育ち始めました。
太陽を求めて上に上に伸びる様子は「春が来た~~!!」と大喜びしているように見えます。
葉っぱの生命力にあふれる姿を見ると、私もなんだか嬉しくなります。
4月のはじめ、鎌倉で草花リースの展示販売をする予定があるのですが、
育てている植物の中では今使えそうな葉っぱがないなぁ、どうしよう・・・と途方に暮れていました。
先週のある日、庭でこれらの植物を眺めていて、ふと「これ、リースにならないかな?!」と思いつきました。
左端の葉っぱを摘んで、試しに乾かしてみると結構いい具合です。
気をよくして、今日はいろんな種類を採取して今朝、干してみました。
どれがうまくいくかな?!
雑草・・・なんて言っているけど、それはちょっと失礼かしら。
今度名前を調べてみよう。
2014年
3月
10日
月
近所に河津桜が何本か植えられている公園があり、毎年楽しみにしています。
夫に、今満開だよと教えてもらい、早速見に行きました。
ソメイヨシノよりは少し濃い目のピンク。
視界がこの色でいっぱいになると、心の中が柔らかく温かな気持ちで溢れます。
河津桜は大島桜と寒緋桜の自然交雑種と言われています。
大島桜は白い桜、寒緋桜は名前の通り濃いピンク色の暖地性の桜で、沖縄で咲く桜として有名です。
白と濃いピンクが交配すると、丁度絵具で二つの色を混ぜ合わせたような色になるのが面白いなと思います。
今日はちょっと河津桜の起源について調べてみました。
1955年2月のある日、飯田勝美さんという方が静岡県賀茂郡の河津川沿いで、冬枯れの雑草の中で芽吹いていた一本の桜の木を偶然見つけて持ち帰り、庭に植えたのが河津桜の起源ということです。飯田さんの屋号が「小峰」というので、はじめは「小峰桜」と呼ばれてました。その後の調査で新種の桜とわかり1974年に河津で生まれた桜ということから「河津桜」と命名され、その翌年河津町の木に指定されたのだそうです。
今日は少し大きめの写真にしてあります。
視界がピンク色でいっぱいになる感覚、体験していただけますように。
2014年
3月
01日
土
この日。とっても暖かかったです。
初めてコートなしで外出しました。
陽気に誘われて今年初めての八重咲水仙、エリッチャーが開花しました。
もう何年も何年も。
我が家の春の常連さんです。
せっかく咲いたのだけれど、夕方来週の草花リースワークショップのために
カットしました。ごめんね。
2014年
2月
21日
金
雪の日に倒れてしまったストロビランテス。
部屋の中に生けて一週間と少し。
ベルの形をした薄紫色の花を咲かせました。
この写真を撮るまで、この花に赤紫色のラインが入っていることに気づきませんでした。
本当の花は写真の半分、2㎝程の長さです。
根元の部分は黄色なんですね。
これも今回気づいたこと。
真夏、日中の太陽にあたるとしんなりしてしまうので、
北側の庭で育てています。
ここは冬は日が当たらないけれど、春から秋の間、朝~昼にかけて太陽が当たる場所。
紅茶で有名なインドのアッサム地方原産です。
ストロビランテス・アニソフィルス
キツネノマゴ科ストロビランテス属の亜低木
2014年
2月
20日
木
日本橋生まれの母方の祖母。
戦時中、まだ小さかった私の母と伯父と共に
祖父の故郷である新潟に疎開していました。
母の記憶によれば、祖母は幼い子供の手をひいて
信濃川の川べりにある花農家へ花を買いに行くのを楽しみにしていたとのことです。
戦時中に花を栽培している農家があったことも意外ですが、
そんな時期に花を買うのを楽しみにしていた祖母もなかなか素敵だなと思いました。
祖母は母が中学生の頃、病気で亡くなりました。
まだ30代半ば過ぎのことです。
ですから、私は祖母に会ったことがありません。
亡くなる少し前、順天堂病院に入院していた祖母を見舞った母は
こんなことを言われたのだそうです。
「矢車草を植えてね」
それが、庭で花を育てるのが好きだった祖母と交わした最後の言葉だったと
母は話してくれました。
一度も会ったことがないけれど、
その話を聞いてからというもの、祖母の心をとてもとても近く感じます。
去年の秋、箱根の湿性花園で見つけた矢車草の種を蒔きました。
寒い中ピンクとブルーの花をぽつんぽつんと咲かせます。
暖かくなれば、待ち焦がれたように一斉に咲きだすのでしょう。
この花を3月の草花リース体験レッスンに使いたいのに
寒くてなかなか蕾が開いてくれません。
摘んで家の中に入れて3日。
花びらの外側が少しだけ開いてきましたが、
完全に開花するまでにはまだまだ時間がかかりそうです。
2014年
2月
19日
水
昨日、ヒバを採りに行く途中、松が林立する公園を通ると
雪の影響でたくさんの松ぼっくりが落ちていました。
普段は手の届かない高さになっているので、指をくわえて見ているのです。
ラッキー。
やっぱり新しい松ぼっくりは瑞々しくて美しいです。
木の実を箱などに入れて保存していると、
あとになってから、虫さんのいた形跡を発見することがあります。
そうならないために、今回は松ぼっくりを熱湯に通すことにしました。
お湯を注ぐと開きかけていた笠も閉じてゆきます。
驚いたのは、その香り。
爽やかで少し重たいような樹の香りが立ちのぼってきました。
松ぼっくりのハーブティーのようです。
リースの展示をさせていただいたkamakura24sekkiさんで
ついこの間行われた梅染のワークショップでは
梅の樹皮の煎じ液を試飲してみたのだそうです。
それがとても美味しかったという話を聞いていたので
私も一瞬松ぼっくりのお茶を飲んでみようかという衝動に駆られましたが、
はやる心を何とか収めました。
東城百合子さんの「家庭でできる自然療法」という本によると
松葉を煎じて飲むと体を温め、毒素を体外に排出すると書いてあります。
松ぼっくりではどうなのでしょうか?!
ちょっと気になるところです。
2014年
2月
18日
火
来月の草花リース体験レッスンのために
秘密の採取場所に出掛けてヒバの葉っぱを採ってきました。
冬になると庭の草は茂っていなかったり、寒さのため茶色味を帯びていたり
採取するのはどうしても難しくなります。
こんな時にやっぱり役に立つのが針葉樹。
冬枯れの中でも青々とした葉を茂らせています。
そうは言っても、2度の大雪のあと。
あのヒバの樹がどうなっているのか、ちょっと心配しながら向かいました。
行く途中、雪の重みで幹からばっさりと折れて池に浮かんでいる松の樹が・・・。
改めて自然の脅威を思い知らされつつ、ドキドキしながら自転車をこぎます。
果たして秘密のヒバの樹は・・・健在でした。
寒さのためか風のためか、南側の葉の先っぽが写真のように少し茶色くなってしまっていましたが
北側の部分、特に風の当たらない内側は綺麗なグリーンを保っていました。
必要な分だけ頂いて帰ります。
いにしえの人が、草木の枯れるクリスマス時期に針葉樹でリースを作り永遠、不滅を願ったこと。
このままどんどん暗く寒くなっていくのではという不安を、
針葉樹を飾ることで春は必ず巡ってくるという希望に変えたのではないか。
針葉樹のグリーンを目にするたびにそんなことに想いを巡らせています。
現在リースの体験レッスンは申し込み制をとらせていただいています。
ご希望の方はレッスン・ワークショップのカテゴリーをご覧の上
右欄のお問合せフォームからご連絡ください。
尚、体験レッスンは藤沢のkito*ka自宅にて行っております。
2014年
2月
17日
月
今年の雪はなんだかすごいです。
雪国に住んでいる方から見れば大したことがないのかもしれませんが
関東では慣れないせいか、交通網や流通がすぐにストップしてしまいますね。
山梨では孤立している集落もあるとか。
みなさん早く普通の生活に戻れますように。
一回目の雪の時に、裏庭に植えてあるストロビランテスが
重みに耐えかねて根元からポッキリ折れてしまいました。
早春にうす紫色の花を咲かせるストロビランテスは
今ちょうどたくさんの花芽を付けている時期。
暖かい部屋に入れると、花芽が育って開花するので
雪にうずもれていた枝を救出し濃いブルーの水差しに挿しました。
今朝、ひとつめの花が咲きましたよ。
このブルーの水差しは、ブリスベンのアンティークショップで一目惚れして
買ってしまったもの。
とても重いのですが、機内に持ち込んで抱えるようにして帰ってきました。
イギリスのDenbyのものです。
折れてしまったストロビランテスですが、強い植物です。
根っこが残っていれば再生するのでまた夏ごろには元気な葉っぱを茂らせることでしょう。
2014年
2月
16日
日
隣家との境に何本も植わっている山茶花の樹。
暮れからずっとマゼンダ色の花をたわわに咲かせています。
先日、まだ開いたばかりでしべも見えない小ぶりな花が
庭にぽとんと落ちていたので
拾ってユキノシタの葉っぱと一緒に小さなカフェオレボウルに浮かべてみました。
カフェオレボウルはパリの蚤の市で売られていたものらしいです。
柔らかな色合いのブルーの縁取りがとても素敵です。